「親への確執」を持っている方は、世間にはたくさんいらっしゃいます。
S・I さんのケースです。
S・Iさんは、40代前半の女性、父親への確執を持っている方でした。
ご両親は、もう随分前に離婚されたので、お父様とは一緒に住んではいません。
物心ついた時から、父親のことが嫌だったと言われるS・I さん。
7才頃のある日、仕事から帰って来た父親が、妹さんが泣いているのを見て、「うるさい!」と言って、殴りました。その場面を見てしまったS・I さん。その時、「こんな人、死んでしまえばいい」と思いました。いつも偉そうにお酒を飲んでいるのを見ても、嫌な気持ちになっていました。元々の性格もあるとは思うけれど、お酒が入ると変わっていたのもあると思う。とも言われました。父親の顔色を見ながらの行動は、日常茶飯事でした。いつも父親が家に帰って来ると、それまで皆で楽しくしていても、一瞬に重苦しい感じに変わったそうです。しかし、兄弟姉妹の中で一番可愛がられていたのは自分だと思う。それはおそらく、容姿性格が母親に一番似ていたからだろうと思う。と、自己分析をしていました。
そして、次のように言われました。
「父親が死んだらほっとすると思う。ああ、解放された。と思う。正直な気持ち。
自分は不思議な体験というものを1度もしたことは無いから、魂とか、霊とか、あるか無いかは分からないです。だけど、もしも、前世というものがあり、そこで何らかの関係があったというのを知り、そしてその内容で、縁を切った方が良いと判断したなら縁を切りたい。すっきりしたいのです。すっきりしたら、視野が広がって生きやすくなれると思うのです」
S・Iさんは、未婚で才色兼備な方でした。 社会的にも、周りの方々からの信頼もあり、頑張っている女性であることが分かりました。 そして、次のようにも言われました。
「今迄、結婚したいと言ってくれた人は何人もいましたが、全部断ってきました。
結婚は、一生する気はありません」
ここよりセッション内容です
S・I さんに見えてきたのは、草原でした。10代後半か20代初めの女性で、草原に立っている過去世の自分でした。 こげ茶色の革靴を履いて、赤い花柄の長いスカートを着ている、栗色っぽい髪の毛の女性。 ヨーロッパ風の建物が見えています。自分の家には門があり、玄関までそれなりの距離のある家に住んでいました。中流の家庭のお嬢さんでした。
時を飛ばし、
ゴシック風の大きな教会にいました。ウエディングドレスを着ていて、 十字架、聖歌隊、マリア像、200人程の人が参列しているのが見えています。自分の結婚式でした。ご主人は漠然と見えているけれど、はっきりはしていませんでした。この時の彼女の気持ちは、期待と不安、そしてご主人への恋愛感情は無いと分かりました。それは、親の決めた人だからでした。
ご主人は、商売人で裕福な人。性格は穏やかな人でした。 けれども、今生の父親だと分かりました。ご主人の仕事は、今世の父親と業種は同じもので、その他に馬車や馬も使って、別の仕事もしている裕福な人でした。
また、時を飛ばしました。
32、3才です。昼下がり、自分の実家よりは大きな家に住んでいます。召使はいますが、自分以外の家族は誰も見えてきませんでした。家族がいないのではなく、いるけれども見えてこないのでした。家の中から窓の外を見ている自分だけがいる場面でした。窓の外にカーテンが風になびいている景色。18世紀~19世紀に生きていたイギリス人であるのが分かりました。自然が美しいイギリスの地方に住んでいました。
「まるで時が止まっているみたい。同じところを行ったり来たりしているんです」と。
その後も時を飛ばしましたが、特に出て来ませんでした。
その為、その人生の最後に時を飛ばしました。
70代後半か80代になっていました。人生の最後、子供だったり孫だったりと思う何人かの親しい人に囲まれていました。人生に満足していました。ご主人は、先に亡くなっていませんでした。大して苦しみもなく、老衰で亡くなりました。
彼女は 亡くなった直後にその人生を振り返り、「穏やかな人生でした。劇的なこともなければ、淡々と過ぎていて、印象に残っているのは、窓の外にいつもレースのカーテンがなびいていて、窓からは花畑や草原が見えていて、若い娘と笑い声と、そんな中で時が流れて行ってる感じ。大きな出来事も、衝撃的なことも、特に無かったけれども、満足しています」彼女が思ったことでした。
では、なぜ、そのような穏やかなご主人だった人が、今世のお父さんの様な人格になったのか。
その時間へ飛ぶよう伝えました。S・I さんに見えてきたのは、次のことでした。
「男の人が、拷問にあっています。火破りにあっています。木の枠に縛られ、水をかけられ、ムチ打たれたりしている男の人がいます。黒い頭巾を被った十字架を背負った教会の偉方や役人の人がそうしています。女の人もされています。こういう人が男も女も何人もいます」 S・Iさんは一気に話し続けました。
「なぜ、そういうことになったのですか?」
「この男の人は、無実の罪です。密告した人が「仲間をあげろ」と言われて、この人の名前をただ言ったのです。無実なのに名前を出したから、そしてこの男の人は、地位や財産やリーダーシップもあり、教会を運営していくには反対勢力の人だったので、前々から邪魔な人物だったので、名前を挙げられたことをいいことにして、仕事をしている所にやってきて縛って連れて行きました。ひどい。むごい。憐れです」 またまた一気に話し続けました。
そこで、聞きました。
「その男の人は、今世のお父さんですか?」S・I さんの返事は、意外でした。
「いいえ、違います。この人生ではない他の時代に、結婚して一緒に生きていた人です」
「では、それはどこの国ですか?いつのことですか?」
「フランス、ルネッサンスより前みたい」
「名前は何ですか?」
「彼は、ピエールです。私はマリー。彼には愛情を感じています。彼も愛してくれています。彼とは幸せな人生を生きています。何回かの人生を一緒に生きた人です」
父親のことを探究するのに、違う人が出てきたのです。
「なぜ、彼は出てきたのですか?何か言いたいことがあったのか聞いてみましょう」
『お父さんとのことは、よくなる』と彼は言いました。S・Iさんはそれを聞いて言いました。
「そう聞くと、ちょっとホッとします。この人の言うことは『スーっ』と素直に受け入れられるんです」と。まだ続きました。『何もするな。そのままでいればいい。ずーっと気になっていた。良くも悪くも、今の人生に父親のことが影響しているから、一言伝えてあげたくて出てきた』と。
彼は、この魔女狩りにあった人生を終えた時『次の人生は、平和な世の中に生まれ変わりたい。もっと自由な世界に生まれ変わりたい』そう思ったそうです。そして『人生に、恨んだりはしていない。常に一生懸命生きてきた』そうも言いました。その後何度か生まれて来たけれど、その何度かの人生も、寿命で死んだのではなく、いつも若い時期に戦争とか不条理な死で亡くなっていました。が、毎回迷うことなく上に上がっていました。今は生まれてはいなく、上からS・I さんに伝えたくて、来てくれたのでした。「次の人生では、凄く身近な関係で出会うだろう」と教えてくれました。
「イギリス人だった時の私は、空虚な感じ。まるで、人形のようです。感情を無理に押さえつけている。考えないように、感じないようにしていたみたいです。でも、社会全体ががそうだった。貴族ではないけれど、中流の上・裕福な家庭の「御嬢さん」と呼ばれる家の娘です。毎日こんな風に生きていればいいんだ。女性はこうしていれば幸せでいられると躾けられていたから。ピエールははっきり見えました。それに比べてイギリス人のご主人は、結婚式の場面は何となくぼんやり見えたけれど、次の場面には、主人も子供や両親の誰一人もこの場面には出てこなかった。ただ、家の中から窓の外にカーテンがたなびいて、暗い部屋の中から窓の外を見ている。そんな印象だけです。夫に対しても子供に対しても両親に対しても、人間としての感情が希薄で、心が動かされない女性です。
だからなお、この人生のことが、ぼんやりとしか見えない。こんな見え方しかしないのかもしれないです。 でも、ピエールの存在を知ったことは、考えてもいなかったし、とても穏やかな気持ちになれて、嬉しかったです。受けて良かったです」と言われました。
父親の探究を、再度始めようと思ったのですがS・I さんは、過去世において、お互いに愛し合う人がいて、その人と幸せな人生を何度か生きていた事を知った為もあり、父親とのことを知るのは、今はここまででいい。と言われました。父親との関係は、まだおそらくあると思うけれど、次に知りたいと思ったなら又します。と言われたので、ここで終えました。
それから何か月か過ぎたある日、S・I さんからメッセッジを頂きました。
「 両親は、恋愛結婚をしていました。それなのに、小さい時から仲の悪い二人を見ていて、『愛なんて信じられない』と思い「私は一生結婚はしない」と決めていたのを思い出しました。
毎日の生活の色んなことは、次々忘れて行くのに、魂も霊も何の体験もしたことがなかった私が、あのセッションの内容は、時間が経過しても色褪せることがなく、はっきりと憶えているのです。私にも、幸せな人生を何度か共に生きた人がいたということ。そんな人がいたと知れた事は、そして上から彼が守っていてくれてるということは、何よりも嬉しかったです。変わってきてる自分を感じます」と…
Å * Å
皆さんとのシェアを快諾して下さったS・Iさん
心からの感謝を込めて、ありがとうございました。
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